神なるオオカミ
文化大革命の時代、北京から教育の為にモンゴルへやって来た若者の視点から描かれるドラマ。
普段は好んでアジア映画を観ないのですが、劇場に置かれていたチラシを一見し、何か気になるものが残った為、鑑賞となりました。
直感とも言うべきものに従って良かった、出会えて感謝の、人生を豊かにしてくれる作品だと思っています。
本作のオススメは2点。
撮影へ慣らすのに2年費やしたという、現地モンゴルでは神として奉られるオオカミのシーン。草原を走り抜けるシーンや、顔のアップなどは見惚れてしまいました。
そして、多くの期間を使って撮られた雄大かつ過酷な大自然のシーン。晴天や荒天時に見せる多面的な表情に注目です。
自然や動物(特にオオカミ)好きはもちろん、人間ドラマ好きにもオススメとなっています。
ブリッジ・オブ・スパイ
スティーブン・スピルバーグ監督が主演トム・ハンクスとのタッグで製作した、米ソ冷戦下のスパイ合戦の舞台裏を描いた心温まるサスペンスドラマ。
「冒頭の数分でその世界に吸い込む力のある作品は良作」とは小生の持論なのだが、本作はまさに見事に当てはまっている。冒頭のシーンで主役をはるロシア側スパイ役のマーク・ライランスを是非とも堪能頂きたい。2015年のアカデミー賞で助演男優賞にノミネートされているのにも納得するだろう。
交渉場面も多く、骨太な構成ではあるものの、人間の心を丁寧に描いてほっこりさせられるストーリーでもあり、ドラマ好きにもオススメです。
追記(2/29/16)
マーク・ライランスがアカデミー助演男優賞を受賞しました。
個人的には、スタローンに取ってもらいたいと思っていましたが、上述した通り、本作でのライランスの演技は記憶に残るものであり、受賞は納得です。
舞台中心の活動が多いようですが、受賞により映画でお目にかかる機会も増えそうです。