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日々に少々の塩胡椒を。

映画、旅、音楽そして雑感を綴ります。

映画鑑賞雑記#2

映画2017

気がつけば1月が終わる。1年のうち4週が過ぎてしまったと嘆くのは大袈裟だろうか。

 

慌ただしい中でも映画鑑賞は淡々と続けられており、今月は24作品という結果になった。

 

前回の雑記以降に観た中で特に印象に残るのは『沈黙』である。遠藤周作の小説を読んで惚れ込んだマーティン・スコセッシが20年以上の歳月を経て映像化した作品。

江戸時代初期、キリスト教弾圧の強い風が吹く長崎を舞台に、姿を消した師を捜す為ポルトガルからやって来た若き宣教師の目を通して、信仰とは何かを問いかけるドラマとなっている。


上映時間およそ3時間という長尺ながら、作品全体に緊張感が張り詰め、サスペンス映画のような空気に包まれた本作に、宗教とは程遠い環境にある自分でも飽きるという感情が起こらなかったのには驚いた。

また、耳につく効果音も殆ど無い中で、茂り立つ植物が風に触れることでお互いに触れ、発する擦れた音が秘境にいるかのような錯覚を覚えさせる。我々鑑賞者もアンドリュー・ガーフィールド演じる主人公と同様、物理的にも精神的にも路頭に迷ってゆく。とんでもない場所へ来てしまったのではないか?信じる気持ちさえあれば救われるのか?と。

 

 映画を観る愉しみの一つに余韻に浸ることが挙げられるだろうが、『沈黙』は、その世界に向き合って長い時間をかけて咀嚼するのに相応しい1本だと思う。

日本人俳優が大挙して出演していることも見所の本作、気になった方は是非劇場でご覧になってみて下さい。

 

 

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※日米それぞれの予告編。味付けの違いが興味深いですね。

 

【イベント回顧】2017/1/22 メロウなひととき。

音楽

2回目の開催が無事終了いたしました。 

 

今回も前回に続き、参加頂いたDJの皆さまの濃ゆい選曲に唸らされるばかりでした。今後の盤探しの糧ともなり、大変勉強になったひとときでありました。

お越しくださった方々に感謝申し上げます。

 

次回の開催もほぼ決まる模様ですので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

今回の選曲リストと私的なコメントを以下に記します。よろしければご覧ください。

 

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<選曲リスト>

① 週末の海 / 内山田洋とクール・ファイブ ('78)
ダンシング・シューズ / ERI ('85)
③ メリー・ゴーラウンド / 寺尾聡 ('84)
④ 今夜はドラマティック / 山本達彦 ('83)
⑤ とけいくメモリー / 金井由布子 ('82)
⑥ まぶしい貴方 / HI-FI SET ('85)
⑦ さよならは愛の言葉 / 角松敏生 & 国分友里恵 ('83)
BtoB ぼくたちの箱船 / ばんば ひろふみ ('82)

 

<私的コメント>

オープニングは結成10周年の記念盤より。鍵盤担当の宮本悦朗の洒脱なセンスが発揮されたインストゥルメンタルで、時折入るコーラスを聞いて始めて、彼らだと分かる方も多いかも。
続く②は、昨年末惜しくも他界した菅井えりの昔名義のデビュー作から、ブリッジの効いたミディアムテンポの楽曲。中間部での微笑ましい展開がアクセントになっています。
ライヴ盤テイクのみの③は、堺正章に提供した曲のカバーで、原曲に忠実なアレンジでありながら、演奏力の高さやコーラスパートの点から個人的にはこちらの方が好みです。
④は、ライヴ盤のみでの発表曲を山下達郎バンドを中心としたメンバーでスタジオ録音したミディアムメロウな一曲。オシャレな選曲でのダンシングタイムにうってつけです。
冒頭から終始、ニューヨークの摩天楼の夜景が頭をよぎる曲調の⑤。70年後期から80年初期にかけ数枚のアルバムを残す金井夕子が名前を由布子に改名して発表したシングルオンリーの隠れた名曲。落ち着いた金井の歌唱も良し、林哲司のアレンジもこれぞという出来で良しと、聴きどころ満載です。
⑥は、ファーストソロアルバムでのEugene Recordの歌唱で知られるPutting It Down(To The Way I Feel About You) のまさか?の日本語カバー。山本潤子の切なさを湛えた憂いもあるボーカルは、一家言あるソウルファンにも納得いただけるのでは?
ラストは80年初期を代表する甘美なデュエットチューンをシングル盤で。何も語ることはありません。ただ聴き惚れるのみです。

そして、オマケはシングル盤B面の醍醐味とも言うべき一曲。様々な歌い手が流行りの楽曲形態を積極的に取り入れていたこともうかがい知れますね。

 

 

【イベント予告】メロウなひととき。

音楽

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来たる1月22日(日)に、DJイベントを行ないます。

 

昨年秋に続き2回目の開催となりますが、

趣旨は変わらずイベント名の通り、

各DJが自分にとってメロウな楽曲、心地良くなれる曲を年代や製作国、ジャンルを問わず選曲し、良質な空間作りを目指します。

 

ちなみに前回かけられた曲のジャンルは、

70〜80年代のシティポップスやAORを筆頭に、ハワイアン、ブラックコンテンポラリー、80年代〜現行に至るブギー等、DJそれぞれの志向が強く反映された選曲となりました。

 

今回も前回登場したジャンルの曲中心になる予感こそするものの、DJが違えば選曲も異なっていくわけで、新たな発見も沢山できるのではないかと思っています。

 

皆様のお越しを一同お待ちしております。

 

メロウなひととき。

2017.1.22 sun 15:00~19:00 @ 新宿Garden


タイムテーブル

15:00-15:25 junpee
15:25-15:50 Masato
15:50-16:15 bloodstone
16:15-16:40 cheapnuts
16:40-17:05 塩胡椒少々
17:05-17:30 下妻宏平
17:30-17:55 我田引水
17:55-18:20 はたP
18:20-19:00 BtoB

 

週間映画鑑賞雑記 #1

映画2017

例年より暖かい3ヶ日から成人の日を含めた3連休までの9日間は、正月気分が居残ってはいたが、気になるものはやはり気になる性分が強く働き、10作品の映画館での鑑賞という積極的な年明けとなった。その中で取り上げたいのは封切りされたばかりの邦画である。

 

今週は、自分好みの私的名作には巡り合わなかったのだが、僕らのごはんは明日で待ってるはドラマ性の強い、見応えある佳作だ。

正直、観る前は期待していなかった。期待の少なかった分、ぐいぐい引き込まれていった。

その最たる要因はヒロイン役の新木優子の好演にあり、鑑賞中は彼女の虜になっていた。

主人公を想い続ける影のある才女役で、台詞量がとにかく多い。劇中で一番多いのではないかと思ったくらいだ。

彼女はその役柄にひれ伏す事なく、良い意味でまるで本人役であるかのように演じきっている。

彼女を本作で初めて知り、映画やドラマへの出演履歴を調べてみたのだが、断言したい。彼女の代表作の一つになるだろう。

 

本作を観る動機として主役の中島裕翔を目当ての方が圧倒的多数と想像する。映画ファンならば、星野源夏帆の甘酸っぱい演技が記憶に残る『箱入り息子の恋』を撮った市井昌秀監督の新作ということが動機のトリガーかもしれない。

ただ、いざ作品を観終えてみると、どうだろう。ヒロイン役の新木の凛とした存在感の強さが印象に残るのではないだろうか。絶妙なキャスティングである。

前作に続き、もどかしくも温かい恋愛模様を描いた市井監督の手腕ぶりも本作の見所だと当然思う。だけども敢えて言いたい。

一番の見所は、新木優子の魅力であると。

女男を追わず20代俳優の層が厚くなる中で、彼女にも幅広い役柄での活躍を期待したいところだ。

 

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同じく新作の、ゲームの世界にいると見紛う程の映像表現が素晴らしい『ナーヴ』や、アル・パチーノアンソニー・ホプキンス初共演のリーガルサスペンス『ブラック・ファイル』等について書きたいことはあるが、それ以上の感動を覚えたことを優先したい。

 

今週はこれまで。

来週はどんな映画に出会えるだろう。

 

 

2016年 映画私的名作11選

映画2016

2016年は、映画館で239本の作品を観賞しました。

そこで「私的名作」と題して、個人的にオススメの作品を11本ご紹介します。

 

エクス・マキナ

近未来の映像描写、そして登場人物やロボットの心理の移り変わりに注目です。

ロボットを演じるオスカー女優アリシア・ヴィカンデルの魅力が本作でも堪能できます。

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『スポットライト』

昨年度のアカデミー賞で作品と脚本部門で受賞した、アメリカで実際に起きた教会スキャンダルを基にしたサスペンスドラマです。

事件そのものだけではなく、重すぎずテンポ良く進む物語と実力派俳優陣の共演も見所です。

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『湯を沸かすほどの熱い愛』

日本映画の中ではダントツの熱量を感じた作品です。

これぞ映画という展開をはじめ、主演の宮沢りえの圧倒的な存在感と包容力ある演技だけでなく、オダギリジョー杉咲花といった出演俳優の素晴らしい調和がとれた作品です。

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ハドソン川の奇跡

クリント・イーストウッド監督の最新作。

日本でもニュース報道され、記憶に新しい飛行機事故を機長の手記を基に映画化。

見終えた後、温かさが心に染み渡ること間違いなしです。

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『怒り』

渡辺謙宮崎あおい松山ケンイチ等第一線で活躍する俳優陣が織り成す群像ドラマ。

彼らの芝居合戦に魅了されただけでなく、人を信じるということを深く考えさせられました。

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『トランボ』

時代に翻弄されつつも逞しく生きた実在の映画脚本家を描いたドラマ。

往年の映画ファンにはたまらない名作誕生の背景が分かるだけでなく、笑えてほろりと泣ける人間ドラマとしてあらゆる方にオススメの作品です。

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『ボーダーライン』

硬派で骨太のサスペンス作品をお好みの方に特にオススメです。

ドゥ二・ヴィルヌーヴ監督は今年秋公開の『ブレードランナー』続編の監督でもありますが、本作のようなテイストではさすがにないでしょうね。。

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シン・ゴジラ

ゴジラ撃退の為に放たれた大量の銃弾さながら、全編を被う大量の台詞とその内容にシビレました。余分な背景音がないことで緊張感やライヴ感が高まり、その世界に浸ることができました。是非。

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『山河ノスタルジア

およそ30年にわたり、中国の或る一家族の悲喜交々を丁寧な目線で描いた作品。

家族を持つ者なら誰もが思う感情が長い年月を経てより深いものとなっていく、その味わい深さが込められた作品です。是非確かめてみてください。

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『サウスポー』

元チャンプのボクサーの栄光と挫折そして再生。

男くさい作品かもしれませんが、人間ドラマとしても秀逸な作品だと思います。

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『64 前編』

何と言っても、出演俳優陣の演技に気圧された作品です。

結末を描いた後編よりも、この後の展開を気にさせてくれる緊張感のあふれた本作の方が個人的にはオススメです。

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いかがでしたか?

振り返ると自分の好みもあってかサスペンスものが多くなりました。

 

貴方の映画生活に多少の参考となれば幸いです。

 

 

 

 

 

年初め

雑感

久々に旅先で年を越しました。

 

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日本の南西部は最高気温20度を超え

真夏に近づくほどの暑さですが、

幸いに湿気がないので

さながらハワイにいるかのような気分です。

 

湿布の香りのする炭酸飲料が飲みたくなってきました。

 

例年以上の暖かな気候は

色々な意味で不思議な気持ちにさせてくれます。

 

さて、今年の抱負です。

 

ここ数年にかけ、

興味のある事柄を追いかける機会には恵まれておりますが、

同時に物足りなさも感じている現状です。

 

これまでの興味ある事柄を深掘りする。

これからしてみたい事柄を体験する。

 

振れ幅を縦と横に拡げていくというのが

今年の目標になるでしょうか。

 

これまでの延長線上に自分を想像するのではなく、

新たな座標にマーキングをして

違う方向性も模索していきたいと思います。

 

最後になりましたが、

皆さま、明けましておめでとうございます。

 

今年は定期的なブログ更新を目指します。

まずは週一回と、少しずつ目標を達成していきたいと思います。

どうぞお付き合いくださいませ。

取り留めない話 #1

雑感
出先で知り合いを見かけた。

最後に飲んだのはおよそ1年前だったか。

自分が後ろから見つけたから
知人は自分に気付いていないようだ。

声をかけようか、かけるまいか。

何故かそんな自問をし、
結果は声をかけることなしに
その場を後にした。

自分の視界から完全に離れるその手前で
後方の知人にちらりと目をやる。

知人は足を止め
誰かを待つように辺りを見回していた。

誰かと待ち合わせか、
それとも自分に気づいていたか。

今となっては何も分からない。

次に知人を見かけるのは
いつになるだろう。

一晩明けて考えると
声をかけなかったことに
後悔の念が絶えない。